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健康な人でもある日突然事故や災害で怪我を負ったり、病気に罹ることは避けられません。重い病気や怪我の場合は、入院や手術が必要なケースもあります。そのような事態に陥ったときに自分の身体の次に心配になるのが医療費の問題です。

日帰り入院や人間ドックなどの検査が目的の1泊2日程度の入院であれば、入院費用はそれほど高額にはなりませんが、全身麻酔が必要な本格的な手術や入院が長期にわたる場合は、医療費はかなり高額になります。手術の種類や入院期間中の治療方法や使用した薬などによっても金額はかわってきますが、だいたい数百万から数千万円はかかることになります。

しかし、日本では公的健康保険に加入している人は、手術代や入院費用などを含んだ治療費全体の7割を加入している健康保険から負担してもらえます。また、日本の健康保険制度には、手術を含む入院費用に対して、自己負担分が一定額以上超える場合は、その超過分も負担してくれる制度があります。

この自己負担額をさらに抑えてくれる制度を高額医療費制度といいます。生命保険会社が行ったデーターによると入院した人の平均金額は23万円前後になり、入院日数で割ると1日平均2万前後になります。

高額医療制度について

高額医療制度の仕組みとしては、健康保険の加入者の年齢や所得に応じて一定の上限が決められています。そして、その一定の上限より超える治療費の自己負担分は高額医療費制度で負担してもらえる仕組みになっているため、自己負担額が高額になりすぎて治療費が払えなくなるような事態を防いでいます。

高額療養費の詳しい制度内容や申し込み方法については、加入している健康保険のホームページに記載されています。また、病院では治療費に関する相談窓口がありますので、そこで高額医療費やそれ以外の公的機関が行っている医療費の補助金制度について教えてもらえます。

高額医療費制度では、所得別に3つにわかれており、所得が多い人は15万前後が自己負担の限度額になっています。平均的な所得の方は、8万円前後になります。一番所得が低い人の場合は、4万前後までになっており、1か月に10万前後用意できれば、治療費の支払いはできる計算になります。

しかし、健康保険適用ではないものに対しては、高額医療費制度の適用から除外されます。病気などの事情でまったく働くことができず生活保護を受給している場合は、高額医療費制度ではなく生活保護法によって自己負担は全額免除になります。

健康保険適用外になる手術や入院費用について

手術には、健康保険適用外になるものもあり、基本的に美容目的の手術に対しては除外されます。そのため、美容外科で行われている豊胸手術や脂肪吸引、顔の整形手術に関してはほとんど健康保険適用外になり、全額自己負担になります。高額医療費制度も健康保険適用外の診療に対しては、適用されないため注意が必要です。

そのうえ、美容外科の健康保険適用外の手術や入院費用は、医療機関が自由に治療費を設定できる自由診療になるため、かなり高額な治療費を請求されることもあります。美容目的でもニキビ治療などは健康保険適用になりますが、ニキビが完治した後のニキビ跡をレーザーできれいに消し去る施術に関しては適用されないなど線引きが難しい面もあります。

美容目的ではなくても先進医療にあたる手術に関しては健康保険が適用されず、高額医療費も使えないケースがあります。具体的な例だとがん治療の新しい治療方法として注目されている重粒子線治療や陽子線治療などがあげられます。

先進医療の手術や治療は全額自己負担のため、なかなか一般の人は受けられない治療です。民間の医療保険には、毎月数千円程度の医療費で公的健康保険で負担できない先進医療費をカバーしてくれるものがあります。

手術代や入院費用以外にかかるお金について

先進治療のような特別な治療以外にも健康保険が適用されない治療費もあります。一番身近なものとしては、大部屋ではなく個室などのワンランク上の部屋を希望した際に請求される差額ベッド代や入院しているときに出される食事代、見舞いや付き添う家族が病院までにかかる交通費、歯ブラシや下着などの入院するときに必要になる消耗品類については健康保険から除外されています。

また、自営業の人で入院することによって休業する間の生計費なども健康保険適用外になります。会社員の場合は、健康保険制度の傷病手当金を申請すれば、給料の3分の2を支給してもらえます。また、出産は病気ではないため、自然分娩で入院した場合は入院費用は健康保険適用外になります。

そのかわり、出産に関する入院費用は、出産育児金と呼ばれる別の健康保険制度によって42万円まで負担をしてもらえます。帝王切開手術を行った場合は、通常の病気と同じ扱いになり、健康保険適用になり、高額医療制度も使えます。

健康保険では適用されない食事代や交通費なども医療費免除は受けられますので、領収書などを確定申告の時期までまとめて保管しておいた方がよいです。医療費免除は、治療を受けるためにかかった費用が健康保険で負担した金額を差し引いて、年間10万円以上超えた場合に適用されます。